去る2月8日(金)農薬工業会中部支部主催で静岡市のグランシップにて行われた、お母さん、知って安心、家族も安心、やさしい「農薬ゼミ」に参加してきました。
「農薬ゼミ」とは、食の安全・安心が国民の大きな関心事となっている今日、食糧の安定生産に欠かせない農薬に、消費者の正しい知識と理解を得るために、農薬工業会が中心となって各地で行っている勉強会です。
参加対象となる方は一般消費者で、特に主婦層を中心に今回は200名弱の受講生が集まりました。
農薬ゼミは2004年から全国各地で行われており、(農薬工業会、情報ボックス参照)静岡県での開催は今回が初めてということもあり、管理人も関係者として出席してきました。
講師(パネリスト)に島根大学理事・副学長・農学博士の山本廣基さん。財団法人残留農薬研究所理事長の寺本昭二さん。静岡県の生産者代表として静岡県認定農業者協会副会長で、静岡市内で水稲・野菜を生産している青木嘉孝さんを招き、約2時間にわたり講演と質疑応答が行われました。
我々農薬販売業者は常日頃から農薬の話題に事欠きませんが、一般消費者の主婦の方々にとって「農薬」と言えば「毒」のイメージが強いのではないでしょうか?
そんな漠然とした不安を解消するために、第一部で「農薬とは何?」第二部では「農薬の安全性」という内容の講演を行い、農薬が登録されるまでの厳しいチェックの内容や、野菜や果物が病害虫などから身を守るために自ら含む天然毒素と農薬の毒性比較などがわかりやすく紹介され、参加された消費者の皆さんも漠然とした農薬への不安が解消されたことと思います。
また、生産者代表としてお話された青木さんからは、農薬の使用は注意深く行うことや、むやみやたらに薬剤散布を行わないといった、地域の食の安定供給を担う生産者としての責任感あるお話を聞くことができました。
農薬を散布するというと、あたかも毒を野菜や果物にふりかけているイメージが強いのではないでしょうか?
現在流通し使用されている農薬は、残留基準や体内や環境中での分解、代謝の基準が厳しく定められ、登録内容に則った使い方をすれば健康被害や環境汚染に対する問題は限りなくゼロに近いものです。
専門知識に欠けた報道や、無責任に不安をあおるようなナンチャッテ学者のコメントに踊らされることなく、正しい知識を身につけて本当の安心・安全とはなにかを考えるべきであるという気持ちを新たにした一日でした。
帰りには静岡県産の紅ほっぺを、なんと全員に2パックもお土産に頂き、そういった意味でも充実した一日でした。
ラベル:農薬ゼミ