これは黄色粘着ロール(ホリバーロール)設置した前後の温室内で捕殺されるコナジラミの数を表したものですが、10月中旬に温室内で合計350頭程度捕殺されていたコナジラミ類がホリバーロールの設置直後100頭まで減っているのがわかります。
IPM雑感でも書きましたが、「害虫の被害を減らすのにはまず侵入させないこと」ということで、今日はバラの温室でホリバーロールの設置試験を始めてきました。
弊社のある清水は全国でも有名なバラ産地です。
バラも病害虫が良くつく作物で、スリップス、ハダニ、コナジラミ、アブラムシなどの被害に生産者の方は悩まされています。
今回の試験はこれから側窓を開放すると一気に増加するスリップスやコナジラミなどをどれだけ抑えることができるかという目的で行いました。
圃場をお借りしたハウスです。
ホリバーロールの設置には長さ1m程度の鉄パイプと固定用のパッカーが必要です。
まずハウスの外周にそって鉄パイプを打ち込みます。(打ち込み担当はJAしみず新入社員の中野君)
ハウス外周に鉄パイプを打ち込みました。いよいよホリバーロールの設置です。
ホリバーロールは両面に粘着がついていますが、最初の数周は糊付けがないので粘着が出てきた辺りを最初の鉄パイプにパッカーで固定して引っ張っていきます。
鉄パイプに密着させて・・・
パッカーで固定します。調子よく設置作業しているのはJAしみずの花卉指導員の戸塚さん。
250坪程度のハウスで約1時間ちょっとかけて設置が完了しました。
出入口は邪魔になるのでホリバーロールは設置しませんが、害虫の侵入口としては出入口も重要なポイントになるので、人の出入りのないときは架台などにホリバーロールを張って置いておくのもいいかもしれません。
設置後数分で既に害虫の付着が確認できます。黒い丸の中を拡大すると・・・
コナジラミです。
今後一ヶ月以上に渡りハウス内のコナジラミ、スリップスの捕殺数を調査して、ホリバーロールの有用性を検証する予定です。
またバラだけでなくネギやイチゴ、トマトのハウスでも実用性を試験していきます。
結果をお楽しみに。
バラの花とJAしみずでの出荷風景
周年栽培のためどうしてもハウス内で害虫が常時発生してしまうような状態で、コナジラミ等はラノーテープなどで何とか防除しているのですが、スリップスなどは農薬散布のみでは防除が難しいのが現状です。
御社のHPを拝見させていただき、イチゴ等へのホリバーロールの活用を検討しているということでしたのでよろしければ、参考意見や、実際に農場の視察等検討していただけないでしょうか?
お問合せ頂きありがとうございます。
周年でのいちご栽培は病害虫対策に頭を悩ませるところと存じます。
コメント欄でのやり取りもなんですので、一度メールにて連絡下さい。
support@savegreen.co.jp
よろしくお願いします。