普通は定植後気温が下がってくると発病は減るのですが、花が咲き、実がついた後も比較的高温で推移したためか、発病株が止まらない状況のほ場も多かったようです。
また、定植後にうどんこ病も多発したほ場が多く見受けられました。
うどんこ病は当初、葉裏などに寄生していますが、果実が生ってくると栄養の高い果実に発生し、商品価値がなくなる厄介な病気です。
発病した果実や葉を除去しても、なかなか止まらない状況で、かなり苦労された農家の方もたくさんいらっしゃいました。
トマトは灰色かび病が多いようです。
今までは12月頃になると、夕方暖房機のスイッチが入り除湿効果もあったのですが、昨年の12月は夕方になっても暖房機が稼動しないという声が多かったようです。
結局中途半端に温度が高い→暖房機の稼動が遅れる→除湿されない→灰色かび病の発生に適するというような図式で病気が多かったのではないかと考えます。
病害の防除は基本的には予防することが効果が高いようです。
一部、治療的な効果がある薬剤もありますが、発生してからの防除は後追いにもなるし効率的ではありません。
温暖化の影響とか気候が原因と一言で片付けるのは楽ですが、実際に被害を受けるのは生産者の方です。
やっぱり消毒の基本は予防なんだろうなぁと改めて実感しました。
写真はトマトの花房に発生した灰色かび病(こうなると発生した花はもとより、肥大している果実にも被害が及びます)