これは、水に溶出しない銀をすき込んだ紙を利用したフィルターで、ピシウムやリゾクトニアなどの水媒性の病原菌を捕獲して殺菌することができます。
お邪魔したのは静岡県の西部でサラダ菜の水耕栽培を行っている生産者の方のハウスです。
この一面のサラダ菜が、リゾクトニア菌などの病原菌が侵入することで全滅してしまうそうなのです。
この株は水が行かなくて枯れていますが、こういった残渣が病気の巣になりやすいのです。
養液タンクにフィルターを取り付けます。
ケンコーネ本体です。この中に銀をすき込んだ紙のフィルターが入っています。
今回フィルターを設置して10日後の調査でしたが、用水の汚れがひどくフィルターが既に目詰まりを起こしていました。
10日でこの状態ではとても使えないので、ケンコーネの前に更に細かいフィルターを入れて再度チャレンジです。
サラダ菜自体の生育は良さそうなので、いかに汚れを取り除くかが成功のポイントになりそうです。
さて、水耕サラダ菜は病気に苦慮しており、生産者の方々はいろんな工夫をされています。
たとえば循環液に紫外線を当てたり、酸化チタンのフィルターを通して殺菌する方法です。
紫外線にそんな高い効果があるのだろうか?と半信半疑でしたが、次の写真を見てください。
黒いケースの上に乗っかっているのが紫外線を照射するランプです。
この箱の中を流れる水にこの紫外線を照射して殺菌するわけですが、箱の隙間から洩れた紫外線がサラダ菜に思わぬ影響を及ぼしていました。
紫外線が当たった株はご覧のように萎縮して枯れています。
これほどの影響が出るとは、紫外線の害には驚かされました。
夏の日焼けが肌に悪いとはよく言われることですが、これほどの影響があるわけですから日焼け止めも必須というわけですね。