2011年05月10日

地場農産物の生産を支えるIPM(総合防除)技術

平成23年5月10日(火)付 静岡新聞の朝刊に、清水区の特産品である有度ナスが出荷ピークとの記事が掲載されました。


記事の中に「天敵をハウス内に放つ害虫防除法で農薬も最低限の使用に抑えている」との案内がありましたが、弊社で導入させて頂いた天敵が活躍しています。

ナスはアザミウマ類が最大の害虫で、過去においては薬剤散布を繰り返しても被害を抑えるのは大変でした。
天敵の餌である害虫も存在しなくてはならないと考えられていた時代には、害虫の存在=即被害につながるナスのアザミウマ防除で天敵を利用することは不可能とされていました。

nasuthrips.jpg
ミナミキイロアザミウマによるナス果実の被害(静岡県植物防疫協会 写真で見る農作物病害虫診断ガイドブックより)


ところが、そのような考え方はスワルスキーの登場をもって変わってきました。
定着能力が高く、常にアザミウマを捕食するのでナスの肌が汚れないのです。
薬剤を何度散布しても被害が出ていたことを考えると、生産者にとっては驚くべき技術で、ナスの産地を中心にスワルスキーは一気に普及しています。
また薬剤散布が減ることは、植物体表面が柔軟に育ち品質向上にもつながるようです。

今日も天敵の納品日。
人が休んでいても、害虫を探し出して捕食してくれる彼らの働きに感謝です。
posted by savegreen administrator at 09:18| Comment(2) | TrackBack(0) | IPM | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは
>害虫を探し出して捕食してくれる彼らの働きに感謝です。
 これがこれからの手法なのかもしれない
Posted by 伯爵 at 2011年05月10日 09:41
>伯爵さま

手法の一つと考えます。
全てはバランスよく、何かに偏ることなく進むべきと考えています。
Posted by 管理人 at 2011年05月10日 11:58
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